あなたは、ビジネス・プレゼンテーションを聞いていて、
コクリ、コクリ・・・
と寝落ちしそうになった事はないでしょうか?
話を聞きながら、
「だから、何なんだよ・・・?」
「おまえの話は、本当につまんねーな・・・」
「いつになったら終わるんだ・・・結論だけでいいからとっとと終わってくれ・・・」
と激しい怒りとフラストレーションを感じた事はないでしょうか?
この原因は、そのプレゼンテーションに「ストーリー」がなかったからかもしれません。
太古からの魔法の知恵
実は、ストーリーとは、
人間を説得する上での、いにしえより伝えられてきた魔法の方程式
なのです。
人は、ストーリーを語られると、簡単に「トランス状態」になって話を聴き込んでしまいます。
あなたは、昨年ヒットした映画、「君の名は」を見ましたか?
あの映画を見た多くの人は、トランス状態になって、夢中で映画のスクリーンに釘付けになったまま、気付いたら2時間終わっていた・・・
という状態になった事と想像します。(私はそうでした!)
あの、
面白い映画や小説にのめり込んでいる時の没入感が「ストーリー」を通して人間がトランス状態になっている時の感覚です。
いや、でもあれは映画の話であって、ビジネスのプレゼンテーションにストーリーなんて関係ないだろう?
と感じた方もいるかもしれません。
でも、実は、スティーブ・ジョブズや、孫正義など、
人を魅了するプレゼンテーションを行うビジネスマンのプレゼンテーションには、必ず、このストーリーの力が使われているのです。
一方で、巷で見かける、何の面白さも感じない多くのプレゼンテーションには、
「ストーリーが存在しない」のです。
あなたは、この事を理解し、ビジネス・プレゼンテーションに
ストーリーを導入するだけで、
多くのライバルに差をつけ、聴き手を魅了し、得たい結果を得られる可能性が飛躍的に高まります。
ストーリーのフォーミュラ
では、ストーリーとは一体何なのでしょうか?
現代に語られている多くのストーリーの起源は、
アリストテレスが提唱した「三幕構成」にあると言われています。
この3幕構成とは、
①はじめ ②なか ③おわり
の事を言います。
①第一幕の「はじめ」では、主人公が登場し、満たされていない欲求などの、状況設定が描写され物語がスタートします。多くの主人公は、「ふつうの人」として物語に登場します。
②第二幕の「なか」では、主人公が葛藤に直面し、ドラマチックなアクションが展開されます。この中で、主人公は欲求の達成を阻む様々な障害に直面します。
③第三幕では、ストーリーが解決を迎えます。問題の解決、ではなくストーリーの解決です。主人公は成功するのか、失敗するのか?という結末が描かれます
え?それだけ?
と思うかもしれませんが、これだけです。
ストーリーとは、三幕構成で作られた話の事を言います。
現代のメインストリームの脚本術
この三幕構成の物語は、脚本術の基本中の基本、であり、多くのハリウッド映画や小説、漫画など、あらゆるところに応用されています。
例えば、タイタニック、マトリックスなどの映画を思い出して頂くと、この構成で作られている事に気付くと思います。
昨年ヒットした「君の名は」もこの構成ですね。
もちろん、この三幕構成ストーリーの中でも、ツマラナイ三文芝居から、大ヒットの映画などのような秀逸なストーリーまで、様々なストーリーがある事は確かです。
その「違いをもたらす違い」、についてはまた別の記事でも触れたいと思います。
まずは、この三幕構成、という概念を理解し、ビジネス・プレゼンテーションに応用してみよう!と考える事が第一ステップとなります。
多くのビジネス・プレゼンテーションは、こうした構成がなく、
機械的な事実の羅列、論理のみで構成された内容が主流となっています。
それでは、人を説得するどころか、
眠気や怒りを喚起してしまうだけのプレゼンテーションになってしまうのです。
人々は、パワーポイントはおろか、紙すらもなかった太古の時代からコミュニケーションをし、説得をしてきたのです。
そのメインのツールこそが、「ストーリー」であったと言われています。
私たちは、なぜか、ストーリーを語られだすと聞き入ってしまうのです。
この太古から使われて来た人間の知恵をビジネスにも応用しましょう!
以下のジョブズのプレゼンテーションは、とても良い三幕構成を使ったプレゼンテーションの好例だと思いますので、
「自分のプレゼンテーションに使えるヒントはないか?」という観点で見てみると良いかもしれません。
HD Steve Jobs iPhone Introduction in 2007 Complete 日本語字幕
それでは、また!