ぷれぜん仙人のブログ

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『鬼滅の刃』はなぜ面白いのか?②【美しいフラクタル構造のストーリー】

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 ぷれぜん仙人です、

 

先日の記事に続いて、

鬼滅の刃について考えてみたいと思います。

 

先日の記事はこちら

presen-sen-nin.hatenablog.com

 

簡単に復習しますと

 

鬼滅の刃はストーリーが

すごく良くできている、

 

そして、その根底には

「ヒーローズ・ジャーニー」という

 

ギリシャ時代からずっと使い続けられている

「神話の型」があるということを書きました。

 

今回は、さらにそれを深掘りしてみます。

 

ちなみに、前回私は

 

『鬼滅の刃』には新しい要素がない

 

ということを書きましたが、

実はそれは間違っていました!

 

記事を出して

すぐに”気づいた”のですが、

 

鬼滅の刃には圧倒的に

「新しい要素」がありました。

 

それは、、、

 

 

ヒーローズ・ジャーニーのフラクタル構造

 

 

です。

 

今日の話はこれがテーマになります。

 

鬼滅の刃は、確かに「ヒーローズ・ジャーニー」

と呼ばれる伝統的な物語の型を使って

書かれた漫画であり、

 

そこについては目新しさはありません。

 

しかし、

 

そのヒーローズ・ジャーニーの使い方が

すごく独特で面白いということに気づきました。

 

まず、

 

フラクタル構造?と言われてもピンと

来る人は少ないと思うのでネットで検索しますと

 

こんな感じ。

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読んでも分からないかもしれませんが。。。

 

 簡単な例としては、

ブロッコリーとかみたいな感じです。

 

ブロッコリーは全体としての大きな房

の中を見ると、

 

同じ形の小さな房

がたくさん集まってできています。

 

そういうのを「フラクタル構造」

と言います。

 

まあ、

 

この用語はあまり重要ではないです。

 

話を鬼滅の刃に戻すと、

 

鬼滅の刃ではヒーローズ・ジャーニーが、

主人公の炭治郎だけでなく、

 

・鬼殺隊と呼ばれる「鬼狩り組織」のメンバー

・敵である鬼サイドのキャラクターたち

 

に適用されているのです。

 

物語が、

 

大きな炭治郎のヒーローズ・ジャーニーで

構成されつつも、

 

その中に小さなヒーローズ・ジャーニー

の物語が「幾重にも」詰め込まれています。

 

これがヒーローズ・ジャーニーの

フラクタル構造、と言っているポイントです。

 

鬼殺隊も、鬼も、それぞれが「悲しい過去」

や「苦しい過去」をもっており、

 

そこから抜け出すために悪戦苦闘してきた

物語が詳細に語られます。

 

普通、仲間のメンバーにこういう

スポットの当て方をすることはあると

思うのですが、敵にはしないことが多いです。

 

例えば、

 

ドラゴン・ボールのフリーザは生まれた

時からずっと強くて、邪悪で、悪いやつ

 

です。

 

完全なる「敵」であり、


全くもって同情の余地なし!
ボコボコにされて当然!
一刻も早くぶち殺そう!

 

という位置付けです。

 

でも、

 

鬼滅の刃では、鬼たちは「完全に邪悪」

な敵ではなく、「悲しい物語をもった存在」

 

として描かれてます。

 

”エリート”である鬼殺隊の「柱」と呼ばれる

幹部にもそれぞれに物語があります。

 

悲しい過去、もがき苦しんだ過去、

ひたむきに成長しようとしてきた過去

 

それらが、

 

「ヒーローズ・ジャーニー」を通して

描かれます。

 

大きなヒーローズ・ジャーニーの中に、

小さなヒーローズ・ジャーニーが

 

繊細に、緻密に入れ込んだ

美しいフラクタル構造

 

ここが、鬼滅の刃はすごく新しいし、

 

読んでいて共感したり、感動してしまう

ポイントだと思いました。

 

そして、これはありそうでない!

 

と改めて思い直しました。
(前回の記事はかなり浅かったです。)

 

 

人間の圧倒的な共感を引き出す物語

 

 

そもそも、

 

ヒーローズ・ジャーニーに私たちが

共感してしまうのはなぜか?

 

それは、

 

私たちはこの物語に、

 

自分自身の経験を

反映させているからです。

 

この人生という旅路においては、

 

誰しもが

 

—————————

・何もできないところからスタート

        ↓

・ある日、日常から冒険に誘われる

         ↓

・メンターに出会い、そこで成長する

         ↓

・仲間と出会い、ともに旅をする

         ↓

・苦難、失敗という壁にぶつかる

         ↓

・それでも諦めずに目的を達する

—————————

 

みたいな

 

それぞれの「ヒーローズ・ジャーニー」

を生きています。

 

人間は他人に「共感する能力」を持っているので、
人の物語にも「自分ごと」のように

感じることができるのです。

 

だから、

 

例えば、オリンピックで金メダルを

取る人とかを見ていると感動したりします。

 

さらに、

 

ずっと応援し続けている選手で

しかも怪我に泣かされてきた、、、

 

みたいな人だったら

感動がさらに高まったりします。

 

話を鬼滅の刃に戻しますが、

 

このヒーローズ・ジャーニーが

メインの物語として”だけ”でなく、

 
物語の随所に

フラクタルに散りばめられています。

 

言わば、

 

 

ヒーローズ・ジャーニー無双!!

 

 

という感じで、

 

物語のいたるところで感情を

揺さぶられ続けます。

 

特に「上弦の鬼」との戦いに突入したあたり

からは、これが加速しまくりです。

 

どの巻を読んでも、

どの話を読んでも

 

ヒーローズ・ジャーニーが出てくる!

 

みたいなイメージでしょうか。

 

味方の柱だけでなく、敵である鬼にも

共感してしまうような美しい物語が

幾重にも重なって

 

鬼滅の刃の全体としての物語を構成している。

 

これはヤバイです。やられます。

 

これが、

 

鬼滅の刃がめちゃくちゃヒットしている

一つの大きな要因かな、と思っています。

 

ちなみに、このフラクタル構造は

「神聖幾何学」という風にも言われ

 

古代からいろいろな文明で

使われていたりもします。

 

”フラワー・オブ・ライフ”のフラクタル構造

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理由はわかりませんが、

 

なぜか人間はこの「フラクタル構造」

に神秘的なほどの影響を受けてしまうのだと思います。

 

ヒーローズ・ジャーニーのフラクタル構造

 

というのはすごく複雑になってきますので、

 ビジネスで応用できるのか?

 

は、まだ良くわかっていませんが、、、

(プレゼンテーションとかコピーライティングとか

 マーケティングで使えたらすごいですよね)

とにかく、このヒーローズ・ジャーニーは

 

人間の感情を揺さぶり、動かしていく上で

極めて強力な武器となりますので、

 

コピーライティング、プレゼンテーション

などでは

 

積極的に活用していくのが良いと思います!

 

鬼滅の刃、読んだことない方はヒーローズ・ジャーニー

を学ぶ上での「良質な教材」として読んでみるのも

良いかもしれません。

 

もちろん、

単純にエンターテイメントとして、この世界観、

物語を楽しむのも最高です!

 

それでは、今日はここまでです。

 

追伸)また、鬼滅の刃シリーズ、書く予定でおります!

   ご興味ある方は読者登録お願いします!^ - ^

 

 

ぷれぜん仙人

 

 

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